暖簾作りの基礎となる印染めの下絵

のれんの製作を考える

日本で古くから利用されているものは、それなりの歴史と利用する理由があるわけです。

例えば、一般家庭は少なくなってきていますが昭和の家の中でよく見られた暖簾は、どれぐらいの歴史があるのでしょうか。

その歴史をひもといていくと、暖簾は明治時代江戸時代ではなく
それから1000年位古い平安時代からあったと言われています。

平安時代から使われていた根拠の1つが、当時の絵巻物に描かれていたことです。

絵巻物と言うのは巻物の位置ですが、巻物の中に絵がいろいろ書かれており
当時の日常的な暮らしぶり等を探るためのヒントとなったことが多いです。

その中にのれんが描かれていたことが当時からあった理由といえます。

歴史の文献

描かれているなかっただけで、実は奈良時代からあった可能性はありますが、
今のところ歴史的な資料から判断すると平安時代が1番古いと言われているわけです。

もともとの役割は、むしろと同じような役割をしており、
むしろの代用を果たしたと言っても良いかもしれません。

つまり、ブラインドの役割を果たしていたといえます。
外から部屋の中が見えないように人間の目線の高さに設置すると同時に、
太陽光や雨風などを防いでいた役割もあったと言われているほどです。

絵師と言われている職業が日本語では古くからあり、それは伝統的な職業の1つです。
今ではネットを通じてイラストを描く人なども多いですが、
その人たちが平安時代や戦国時代に生まれていたら、
もしかしたら絵師になったかもしれません。

のれんの絵師

有名な人は、貴族の邸宅の襖などに絵を描いていました。
それらを仕事としていましたが、やがては麩等は庶民でも使うようになり
江戸時代ではきれいな柄柄のついた襖が出てきたわけです。

現代では機械等で書いてしまうわけですが、本当に高級なものは
人が丁寧に描いておりじっくりと時間をかけますので、それなりの値段がするわけです。

のれんにも様々なデザインがあり、単純に布をぶら下げているだけと言うよりも
そこには何らかの絵が描かれていることが多くなります。

その見た目は古くから、印染めの下絵師が作ったと言われています。
暖簾作りの基礎となるため下絵師にデザインを頼むことにより、
魅力的なものが出来上がるだけでなく、このように1つしかないものが出来上がります。

最近は海外などでも有名になっている浮世絵のれんも人気で、
海外から日本に旅行に来た人の土産物の1つとして人気があるのが特徴かもしれません。