暖簾について知りたいこと

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暖簾の割れ数を決める考え方

使用用途多数な暖簾


のれんの製作を考える

暖簾は見た目も美しく、看板の代わりにもなり
さまざまな形があります。


商売をしている人にとって店の顔として利用されていて、
例えば「楽屋のれん」は楽屋の前につるすもので
歌舞伎役者や舞台俳優、日本舞踊などにはなくてはならないものになっており、
ファンの中には役者さんに楽屋のれんをプレゼントしている人も多くいます。


「湯のれん」は旅館などのお風呂で目にすることがあり、
癒しの空間へと導く役割があり、「湯のれん」をくぐるだけで
リフレッシュした雰囲気を感じることができるでしょう。


通常、暖簾のサイズは昔風に言うと鯨尺の3尺、
つまり1m13cmあります。

布丈の半分である1尺5寸、56.7cmのものを「半のれん」と呼んでいて、
そば屋やすし屋などの飲食店でよくかけられていて、暖簾を分けて入るというよりも
くぐると言う感じのあるサイズになっています。

半のれん
4尺2寸、つまり1m60cmのものを「長のれん」と言い、出入口に掛ければ
目隠しの役目もしてくれたり、商品などの前に掛けると日除けの役目にもなり便利です。

 

北陸の伝統的な嫁入り道具のひとつ「花嫁のれん」とは?

花嫁のれんは石川県を中心とした北陸地方でよくみられます。
結婚式のときに使われる特別なのれん自体や、そののれんを用いる風習のことです。

 

幕末から明治時代の頃に加賀・能登・越中などの地域で行われていました。
現代でも石川県能登地方の貴重な文化として受け継がれています。

上のほうには新婦側の実家の家紋が染め抜かれていて、その多くは加賀友禅仕立てです。
花嫁のれんは結婚式当日および1週間の短い披露期間のためだけにつくられます。

新婦の実家が発注し、婚家へ嫁入り道具の一環として贈られるものです。
値段が高く非実用品でありながら使用期間は短いので、現代では母親が
自身の花嫁のれんを娘に譲ることもあります。

関連する婚姻風習には合わせ水という風習があり、これは花嫁が
結家の敷居を跨ぐときに玄関で行う作法です。

合わせ水とは嫁ぎ先の水と竹筒に入れて持参した実家の水を
同時にカワラケに注いだものを意味します。

これを花嫁が一口飲み、その後媒酌人夫人が玄関の地面にカワラケを打ち付けて
割りますが、これは離婚して実家に戻ることがないよういという意味が込められています。

シンプルだけれどそれぞれに意味を持つのれんの形状


布丈40cmぐらいのものを軒先に張ったものを「水引のれん」と呼び、
もともと「水引のれん」は切り込みのない形で、塵除けが目的だったの
ではないかと言われています。


大風呂敷のような布の上の端を軒先に設置し、下の端を道路にせりだたせて
固定したものを「日除けのれん」と言い、風にあおられると音がするので
「太鼓のれん」とも呼ばれています。

日光を遮る

 

のれんのサイズの考え方を紹介!割れ数が奇数になるのは縁起がいい?

一般的にお店の軒先に吊り下げることの多いのれんですが、そのサイズはそれぞれのお店によって様々なものがあります。
商店の入り口に掛けるタイプの物の場合には、掛けている時には開店しているという意味がありますが、それ以外には日よけや目隠しの目的で掛けられていることもあります。

そのようなことから、のれんは縦の長さに関しては30センチ程度のものから1メートルを超えるものまで様々です。
またのれんの横幅は、店舗の入り口に合わせたサイズにすることで見た目が良くなります。
一般的な飲食店の入り口はおよそ180センチメートル程度のことが多いため、のれんのサイズもそれに合わせて横幅は180センチ前後のものが選ばれることが多いです。

のれんのサイズを決める単位には巾というものがありますが、1巾はおよそ35センチメートルから45センチメートルのことです。
これが3つ並んだサイズの場合には3巾、5つ並んだ場合には5巾というように横の幅の長さを表すときに使われます。

入り口が180センチメートルあるお店の場合には、大体5巾のサイズが適しているということになります。
また商店や飲食店などの入り口に掛かっているのれんには、いくつかの割れ目が入っていることが一般的です。

ちなみに軒下から地面までを覆うような、日よけのために掛けるものには割れ目が無いことが多くあります。
のれんには割れ目があることで潜りやすいという効果があり、そのためお店の入り口にかける短い暖簾には割れ目が入っています。

のれんにある割れ数はどのように決まっているのかというと、これも巾数と関係しているのが特徴です。
1巾は35センチメートルから45センチメートル程度と決まっていますが、これが3つ繋がった3巾ののれんは2つの割れ目が入っていることになります。

また5つ繋がったものは5巾といい、4つの割れ目が入っているのれんです。 割れ数は必ずしも奇数でなくてはならないというものではありませんが、一般的には奇数が縁起がよいと言われているため、3や5、7といった数が選ばれることが多い傾向があります。
これらの数字は割り切れることなく余りが出ることから余る・余裕があるという意味になるためで、商売をしている人にとっては験が良いとされていました。
とはいえ今では昔ほど数に拘ることも少なくなっています。
間口のサイズに合うことや使いやすさが優先されることも多くなり、偶数の巾数ののれんを見かける事も増えました。

 

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